調査概要・目次 |
調査テーマ |
『2017年版 バイオマス利活用技術・市場の現状と将来展望』 ~バイオマス資源が不足していく中で国内バイオマス利活用はどのように進んでいくのか。 海外でのバイオマス利活用動向を概観しながら、国内市場の新たなステージを検証する~ |
調査目的 |
国内におけるバイオマス利活用市場は、2012年7月に施行されたFITによって利活用のインセンティブが明確になったことを受け、木質バイオマス発電市場や下水汚泥消化ガスによる発電が注目されるようになるなど、大きく進展した。 | ||
その一方で、輸送用の化石燃料代替となるバイオ液体燃料については、かっては国産輸送用燃料として注目を集めていたが、現在はやや沈静化したきらいもあり、バイオマスの利活用方法により市場の活性度に違いがみられる。世界に目を転じると、企業活動において生じる温室効果ガスの負荷を削減するために、カーボンポジティブ=つまり、CO2吸収量がCO2排出量を上回るための取り組みが進みつつある。バイオマスはその手段の一つとして注目されており、燃料化(気体・固形・液体)、エネルギー化、原料化に対する技術開発の取り組みも盛んである。 | ||
バイオマスの利活用は、その国(地域)の政策やバイオマス資源の種類や有無により大きく異なるが、世界的に非化石資源へのシフトがエネルギーを中心に進んでおり、バイオマスの果たす役割は、今後さらに大きくなる可能性があることから、日本においてもバイオマス発電を筆頭に、先を見据えた取り組みがより求められることになると考えられる。 | ||
本調査はバイオマス利活用装置・プラントや、バイオマス由来製品の技術と市場に焦点をあてた市場調査資料として、今年で8回目の刊行となる。これまで本資料では国内市場を中心にバイオマス利活用市場をみてきたが、バイオマス利活用においては、活発な市場の動きはむしろ日本以外でみられることから、世界の主要地域における技術・市場のトレンドや関連企業の動向を把握することにより、グローバルバイオマス利活用市場を概観する。それを受け、最終的には日本国内でのバイオマス利活用の進展に向けた提言を行うことで、バイオマス利活用市場成長の一助とすべく、本調査を実施した。 |
調査対象 |
調査方法 |
関係企業、研究機関、官公庁等への直接取材を原則とし、公的データ、各種公表資料をその補完として活用 |
調査期間 |
2017年4月~7月 |
調査機関 |
株式会社富士経済 大阪マーケティング本部 第四部 バイオマスプロジェクト |
備考 |
バイオマス(Biomass)は、本来生態学で使われる用語であり、「生物現存量」または単に「生物量」と訳される。つまり生態活動に伴って生成する動物または植物、微生物を物量換算した有機物を意味しており、これらを材料とした結果排出される木材、廃材、食品廃棄物、家畜糞尿等の有機性廃棄物はこの範疇からやや外れる。 | |
しかしこのような生態学でのバイオマスの定義を超えて一般には有機系廃棄物をも含めた生物量をバイオマスとして広義で捉えられることが多い。 | |
地球の生態系において、有機物は、水と二酸化炭素の無機物から太陽光をエネルギー源として光合成され、植物、動物、微生物等の生態変化を経て、再び無機系に戻る。 | |
本調査レポートでは広義のバイオマス資源を対象としており、以下の有機系バイオマスを“バイオマス”と定義付けている。 |
バイオマスには副産物や残渣、廃棄物等の残渣系バイオマスと、食用やエネルギー用途等を前提として栽培される農作物、植物等の作物系バイオマスに大別される。残渣系バイオマスには農業系、林業系、畜産系、水産系、廃棄物系があり、その種類や形状は多様である。また日本での事例はほとんどみられないが、エネルギー利用を目的にした作物系バイオマスの利用は北米、南米、東南アジア等で盛んである。 | |
尚、本調査では上記バイオマスを対象とした利活用装置・プラントおよびバイオマス由来製品の市場の検証を行うものであるが、古くから実用化され一般化している堆肥化及び飼料化技術については、調査対象に含めていない。 |
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本調査では、海外市場及び各企業の売上実績などについて、上記の為替レートを用いて算出を行っている。 | |
2017年度以降は、2017年1月~6月の平均銀行間為替レートを適用している。 |
目 次 |
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